営業現場で「新人がなかなか育たない」「すぐに辞めてしまう」といった声を聞くことが増えています。とくに若手営業の育成は、属人化や手探り感が強く、成果が見えにくい領域です。
熱心に指導しているつもりでも、「動けるようにならない」「教えてもすぐ忘れる」など、マネージャー側が抱えるモヤモヤも少なくありません。
本記事では、若手営業がなぜ育たないのか、その背景を整理したうえで、現場で取り入れやすく、再現性のある育成手法を8つの視点から解説します。これから育成体制を強化したい企業や、仕組み化を検討しているマネージャーの方にとって、実践的なヒントとなる内容をお届けします。
若手営業が育たない3つの典型パターン
「OJT頼み」で教える内容が属人化している

現場では、先輩社員によるOJTに頼る育成スタイルが根強く残っています。
しかし、内容にバラつきが出たり、ノウハウが属人化してしまい、育成が体系化されないケースが多く見られます。
トークや提案の“型”が共有されていない
成果を出している営業パーソンは、提案の流れやトークの「型」を持っていますが、それが明文化されていなかったり、共有されていない場合がほとんどです。
若手はゼロから組み立てる必要があり、育成に時間がかかってしまいます。
振り返り・フィードバックの機会が足りない
商談後の振り返りが曖昧で、「なんとなく頑張った」まま終わることが多くあります。
具体的なフィードバックがないまま次の商談に向かうと、同じミスを繰り返し、成長の実感も得られにくくなります。
現場でできる営業育成の5つのポイント
育成の目的と段階(ゴール)を明確にする
育成の目標と段階を明確に設定することで、育てる側・育てられる側の双方にとって方向性がクリアになります。
「3ヶ月でヒアリング強化」「半年後には見積もり作成まで習得」など、マイルストーンを細かく設計しましょう。

「話し方」より「考え方」を可視化して教える
スクリプトだけを渡しても若手は本質を理解できません。
「なぜこの質問をするのか」「この言い回しはどういう意図か」といった“考え方”を一緒に伝えることで、自分の言葉として再現できるようになります。
ロープレは記録して、何度も見返せるようにする
ロールプレイをその場限りにせず、録画して振り返りに活用しましょう。
自分の話し方を客観視することができ、改善点が見つかりやすくなります。上司や他のメンバーからのフィードバックも共有しやすくなります。
「よかった点」「直した方がいい点」は第三者視点で伝える
感情ではなく、事実ベースでフィードバックすることが大切です。
「この言い回しは効果的だった」「ここで相手の反応を確認すると良い」など、具体的で客観的なコメントが若手の成長意欲を引き出します。
教える人によってバラつかない“育成の土台”をつくる
トーク例や資料、動画教材を共有・蓄積することで、指導内容のばらつきを抑え、誰が教えても一定水準の育成が可能になります。
属人化を避け、組織として育成力を高めていく土台になります。
デジタルツールで営業育成はもっとラクになる
ABookBiz:知識とトークを“いつでも見られる教材”に変える
弊社が提供するクラウドサービスABookBiz(エーブックビズ)は、営業資料やトーク例を動画やPDFとして一元管理し、いつでもどこでもアクセス可能にするツールです。
繰り返し視聴することで習熟度が高まり、OJTの効率化にもつながります。閲覧ログや視聴履歴により、学習の状況も可視化できます。
AI-Shorts:ロープレもOJTも“動画で育てる”時代へ
弊社が提供するクラウドサービスAI-Shorts(エイアイ ショーツ)は、営業ロープレやトークをAIが自動で動画教材に変換してくれるツールです。
指導者の時間を取らずに、質の高いフィードバック動画を作成でき、育成の“再現性”が飛躍的に向上します。学習履歴も管理できるため、教育成果の測定にも役立ちます。
属人化せず、再現性のある育成へ

ABookBizとAI-Shortsを併用することで、基礎知識の習得から実践・振り返りまで、育成プロセスの全体を仕組みで支援できます。
拠点が分かれていても同じ育成環境を提供できるのが強みです。
育成成果を測るために必要な視点
KPIと定性的評価のバランスを取る
商談成約率やアポイント取得率などの営業KPIに加え、トレーニングの受講回数やフィードバック回数、視聴ログなども組み合わせて評価することで、育成状況を正確に把握できます。
評価データを継続的な育成に活かす
育成データは一時的に評価するだけでなく、改善につなげる必要があります。
たとえば、提案力に課題があると判明したら、その箇所に特化した動画やロープレ指導を用意するといった運用が効果的です。
上司の“教える力”を引き出す仕組み
忙しくてもできる仕組み化された指導
育成を負担に感じさせず、仕組みで“教える”を支援するのが重要です。
チェックリストや動画教材テンプレートを活用し、短時間でも高品質な指導が可能になります。

教える側のナレッジも見える化する
優秀な指導者の教え方や評価ポイントも共有することで、チーム全体の育成力が底上げされます。
「教える力」そのものを仕組みに落とし込むことが育成成功の鍵になります。
育成成果をチームで共有・仕組みに還元する
成長の軌跡を“ナレッジ資産”に変える
成長した若手のプロセスを記録・共有することで、育成成功パターンをチームに還元できます。
動画・コメント・資料をナレッジとして蓄積し、他の若手の育成にも活用しましょう。
属人化しない育成文化を育てる
育成を個人の努力に任せず、チーム全体で支える文化をつくることが重要です。
仕組みを用いて「誰が育てても伸びる」体制を整えましょう。
まとめ

若手営業の育成には、属人化や曖昧さを排除した“仕組みづくり”が不可欠です。
教える人によって内容が変わるのではなく、誰が教えても同じレベルで伝えられるように、教材や指導内容を見える化し、社内で共有していく必要があります。
また、営業チームとして成果を上げ続けるには、“個人のセンス”や“場数”だけに頼らない育成体制の構築が求められます。トークの背景にある「なぜそう言うのか」という考え方を伝えたり、ロープレや実際の商談を記録して振り返る文化を作ることで、若手はより短期間で戦力化されます。
デジタルツールを活用することで、学びの再現性と効率は格段に高まります。動画やドキュメントで学び、コメントでフィードバックを得る仕組みを取り入れれば、現場での指導がラクになり、継続的な育成のサイクルが回り始めます。
今こそ、育成を「個人に任せる業務」から「チームで行う仕組み」にアップデートするタイミングです。若手の成長を止めない、強い営業組織づくりの第一歩を、今日からはじめましょう。
弊社では、若手育成で活用できる「ABook Bizs」「AI-Shorts」を提供しています。
ご興味ある方は、ぜひチェックしてみてください!


今後も有益な情報をお届けします。お楽しみに!
エージェンテックのミヤザキでした。