「この人なら、何でも話せそう」
そんな印象を持たれた営業担当は、初回訪問でも信頼を得やすく、自然と商談が前に進んでいきます。
営業で成果を出すために必要なのは、商材知識やロジックだけではありません。むしろ、「この人となら話したい」「また会いたい」と感じさせる“人としての魅力”や信頼感こそが、長期的な関係構築や売上の拡大に直結するのです。
では、信頼される営業担当者は何が違うのでしょうか?
本記事では、顧客に「好かれる営業」の特徴や行動を分解し、明日から取り入れられる実践ポイントまでを解説します。
あなたの営業スタイルを見直すきっかけとして、ぜひ最後までご覧ください。

なぜ「好かれる営業」は信頼されるのか?
営業活動において「信頼が大事」というのは、もはや常識ともいえる考えです。
しかし、信頼を生む“前提”として、多くの場合「好意」が必要とされることは見落とされがちです。
心理学では「好意の返報性」という概念があります。
これは「自分に好意を示してくれた相手に、好意を返す傾向がある」というもので、営業にも当てはまります。
たとえば、以下のような営業担当は自然と信頼を集めます。
- 話しやすく、柔らかい表情で接してくれる
- 初対面でも安心感を与えてくれる
- 顧客の話を最後まで聞き、共感を示す
これらはスキルというより、人柄や姿勢に基づく“好感”の積み重ねです。
そして、この好感こそが信頼の土台になり、「この人となら仕事がしたい」という気持ちにつながっていきます。
第2章|顧客に好かれる営業の共通点
好かれる営業担当者には、いくつかの共通点があります。ここでは代表的な3つの特徴を紹介します。
聴き上手である
好かれる営業の第一条件とも言えるのが「話をよく聞くこと」。
自分の話を遮らずに真剣に聞いてくれる営業は、それだけで安心感を与えます。

- 相づちやうなずきで「聞いていますよ」と示す
- 話の要点を繰り返して理解を確認する
- 話の中の“感情”にも寄り添う
顧客の立場に立った傾聴姿勢は、それだけで「この人は信頼できる」と思わせる力を持っています。
清潔感があり、第一印象がよい
第一印象は、出会ってわずか数秒で決まります。
髪型や服装、表情、声のトーンまで含めた**“非言語のメッセージ”**が、顧客に安心感や信頼感を与えます。
- シワのないスーツ、整えられた髪型
- 名刺交換時の礼儀、名乗り方
- 落ち着いた話し方や姿勢
逆に、どれだけ商材知識が豊富でも「見た目」で不信感を抱かれては台無しになってしまうのです。
相手目線の言葉を使う
好かれる営業は、「自社の都合」ではなく「顧客の視点」で話します。
たとえば、以下のような違いが現れます。
- ❌「この機能は画期的で、うちの製品ならではなんです!」
- ✅「お話にあった課題には、この機能が特に役立つと思います」
一見すると同じ内容でも、相手の状況に沿って話すだけで、伝わり方が大きく変わるのです。
信頼される営業担当者の行動とは?
好かれる営業が共通して持っているのは、「言動に一貫性があること」。
その信頼は、日々の行動の積み重ねによって築かれます。
ここでは特に重要な行動を3つ紹介します。
準備を怠らない

「提案書は作った」「商品説明も完璧」
それだけで準備ができているとは言えません。顧客の業界動向や個別事情を把握し、「この提案は自社のために考えられた」と思ってもらえることが大切です。
- 事前に会社HPやSNSを調べておく
- 相手企業で過去に導入した事例を調べておく
- 課題の仮説を複数用意しておく
小さな準備の積み重ねが、顧客の信頼を引き寄せます。
情報提供のタイミングと質が的確
顧客が求めていない情報を一方的に送ることは、むしろ逆効果です。
本当に信頼される営業は、「いま何が必要か」「どう役立つか」を踏まえて情報を届けています。
- 面談直後に議事録+追加資料を送付
- 類似事例や成功事例を提案のタイミングで紹介
- 提案が通りそうな部署向けの「社内説明用資料」まで用意
「この人は仕事ができる」と思ってもらうには、“痒いところに手が届く提案”が鍵です。
小さな約束も守る
「資料は明日送ります」「15時に電話します」――
このような“些細な約束”を確実に守る営業は、顧客からの信頼が厚くなります。
逆に、納期遅れやレスポンスの遅さは、積み上げた信用を一気に損なう要因にもなります。
信頼される営業とは、仕事の大小を問わず、「言ったことをきちんと守る人」です。
第4章|明日から実践できる3つのアクション
好かれる営業になるために、特別なスキルは必要ありません。
ここでは、誰でも明日から実践できる具体的な行動を3つ紹介します。
✔ 表情とあいづちの改善
- 「なるほど」「そうなんですね」と共感する
- 笑顔を絶やさず、安心感を与える
- 相手の言葉を少し繰り返すことで、話を深める
✔ 商談後の“ひとこと”フォロー
- 商談後、当日中にお礼のメールを送る
- 「本日の〇〇のお話、特に印象に残りました」など感謝+共感をセットで伝える
✔ 2回目以降の会話に“前回の話題”を入れる
- 「前回、〇〇について話されてましたよね」
→ 記憶に残っているというだけで、相手は“特別感”を抱きます
信頼は“好かれること”から始まる

営業活動において、好かれる力=信頼される力です。
商品やサービスの差が小さくなっている今、「誰から買うか」が選ばれる決定打になっています。
今日紹介した内容は、どれも特別なテクニックではなく、誰でも取り入れられることばかりです。
小さな積み重ねが、あなたの営業スタイルを大きく変えるはずです。
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